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Secai Ongaque

Brand new music experience

いつでも、どこでも、ひっそり音楽を奏でられたら、きっと最高。

テレビやラジオから流れる音楽に合わせて机をトントン叩いたり、ヘッドフォンから流れる音楽に合わせてギターピックの当て振りをしてみたり、思いっきりエアギターをパフォームしたり。
それは、通勤・通学の電車の中や、デスクワーク中、リラックスタイムなど、いつでも、どこでも割とよくある光景なはず。
そうして動かしている手足に合わせて、リアルに音が鳴れば、ちょっと面白いかも。
複雑な機構や大仰な装置などなくて、スキルもほどほどに限りなく自然な行動で誰もが楽しめる、そんな楽器。
人間が音楽のリズムに合わせて動くことは、進化の過程で獲得された生命的な機能である。

引用:「身体機能の統合による音楽情動コミュニケーションモデル2014」筑波大学 生命領域学祭交流センター。
音楽は国境を超える。 その新しい楽器を“Secai Ongaque(セカイオンガク)”と名付けることにしました。

ひとりでも、みんなでも。

発想自体は、1人だけの最高のヘッドフォンミュージック製造機。
メインターゲットは“30-40代の楽器演奏がしたいけど、何かしらの理由でできない人”。
何かしらの理由は恐らくこんな感じ。
楽器がない / 昔バンドしてたけど結婚を機に楽器を手放した
時間がない / 仕事が忙しくて演奏する時間なんてない
場所がない / 家だと家族にヤイヤイ言われるし、スタジオ入るほどでもないし…演奏する場所がない
経験がない / 楽器経験ないし、いまさらイチから練習はしんどい
人脈がない / バンド組めそうな人がいない
僕らが旅に出る理由よりいっぱいある。

それ全部、解決さしあげよう。

さりげなさ。それ大事。

さて、どうやって解決するか。
スマートフォンの画面に表示された鍵盤をタップすると音色が鳴るアプリなどは、演奏している感覚とは程遠いという前提で、行動のゴールとして譲れなかったのは、
この2つ。
1. 音楽が奏でられること(メロディーやリズム)
2. 演奏している感覚が得られること

構想その1:机トントンver
いくつかの円が描かれた紙を机に置き、叩く円の位置によって音階が変わるものはどうかと考えました。
紙が収まるように置いたスマートフォンのカメラで、手元をビデオ撮影するという想定でしたが、いつでも、どこでもという割には場所や道具の制約が多いため断念。
トントン

構想その2:手足フリフリver
次に、手首、足首にリング型のデバイスを付け、それぞれを制御して音を奏でるのはどうかと考えました。
デバイスからBluetoothでスマートフォンとペアリングできれば、いつでも、どこでもは実現できそうですし、デバイスが小型化できれば、ひっそりも叶います。
フリフリ

よさそう。
振れば音が出る腕時計のような見た目のデバイスは既にありましたが、作りたいのはあくまで楽器。メロディーが奏でられたり、リズムが刻めたり、なにより演奏している感覚が得られるという部分は譲れません。形は似るかもしれないけど、まったく別物として考えました。

音階。それも大事。

この当時のスタートアップ気運の高まりに乗っかり、ここまでの構想をある程度の実現性を踏まえ、この指とまれするものの、あえなく撃沈。
助け舟的な救世主エンジニアの協力を得て、なんとか設計開始。
振れば音が鳴らせることはある程度想像がつきます。加速度センサーなんかを使えばいいんだろなと。
でも、メロディーには音階が必要。
音階…どうしよう。

ギター(弦楽器)、ピアノ(鍵盤楽器)、トロンボーン(管楽器)、ドラム(打楽器)…みんなそれぞれの方法で音階を表現できます。
その中でも主に打楽器以外は、弦の振幅など、距離の違いによって音階を作り出しています。では、距離を検知してデータ化すれば音階が作れるんじゃないかと。
両の手首に付けたデバイス間の距離で音階が変化すれば、新しい楽器体験になるかも!(テルミンみたいに奇天烈なものかもしれないけど!)と思って、調べていってもなかなか叶う技術が無い…ない…

じゃあ、他には…と調べ、考え、出たのが、筋電センサー!(ドラえもん風・距離どこいった)
肘の下辺りに筋電センサーの入った輪っかを付けて、手指の動きによって起こる腕の筋肉の変化をデータ化すれば精緻な音階ができるはず!
手には何も持たずに、身振り手振りで音楽が奏でられるって、最高。理想。素敵。

と、思ったのも束の間、当時の筋電センサーは高い(高価)。しかもゴツい。それを腕に付けてワイシャツとか着れないとなると通勤中に楽しめないし、そもそも高けりゃ気軽じゃない(ギブソン買うわ)。ダメじゃん。

はい、次。

距離センサー!(ドラえもん風)
音階は距離で作られるって言ったし、やっぱこれだねーです。安いし。決定。

ジャイロや気圧や湿度とかどんなセンサーでもできるんでしょうけど、摩訶不思議な動きや行動で奏でるのは目指す新しい楽器ではなかったので、バッサリ却下。
距離です。ディスタンシング。

ここまでのイメージはこんな感じ。

フィジビリ。

では、どのように距離を測りましょう。
距離センサーから放たれる赤外線が遮られたところまでの距離をデータ化できるんですが、どのように赤外線を遮るか。
その1. 腕をギターのネックに見立てる “腕ギター”
udeguitar

手首から肘方向に向けて数本の赤外線を放ち、もう片方の手指で赤外線を遮る。
つまり、自分の腕をネック、赤外線をギターの弦に見立て、フレットレスな弦楽器的にしてはどうかと。

ムズない?動きも型にはめ過ぎてしまうし、手品師みたいな動きになりそう。却下。はい次。

その2. 左手が距離、右手は振る “エアギター”(え?)

距離センサーは、何かしら赤外線を遮る対象物さえあれば良いとすれば、距離センサーを1つにして、1オクターブの音階を作れるようにし、もう一方でオクターブを変えれば、ピアノやギターなどの各パートソロのような緻密な演奏はできないけど、所謂コード進行に沿った演奏ができるのではと。
ただ、この時は考えをまとめるのが精一杯で、その1.を描いた後の賛同者もなく、いったん座礁。
座礁

神ですか?

座礁したまま、ただただ時だけが過ぎ、2年が経とうとしたころ、富士通社のセンサーシューズとKiNE Engineのコラボ引っさげ参加したSXSWで、同じくセンサーシューズブースで音と映像のインタラクションを出展されていたYAMAHA社の方々に、ふとセカイオンガクの構想を話したところ、「それ、できますよ」と。新しい楽器の開発という位置づけで、プロトタイプを作りましょうと。
棚からぼたもち。渡りに船。いや、神降臨。

善は急げ。

最初は企業間の取り組みではなく、あくまで個人レベルの取り組みとして、灯火程度の活動でしたが、どうせ作るならと、サンフランシスコの日本文化のお祭り「J-Pop Summit」への出展オファーを期に(どうせなら乗っかりましょうと)、残り3日の夏休みの宿題レベルの急ピッチでプロトタイプ製作を始めました。
デバイスのセンシングやモジュールの構成はYAMAHA社が形作り、それを受けるiOSアプリとデバイスのを当社で開発。
音色はまずギターとドラムをアプリにプリセットし、距離センサーと9軸センサーの組み合わせで音階、オクターブ、アタックをコントロールするという構成になりました。
音階をコントロールする距離センサーは、演奏者の体(肩や太ももなど)もしくは机などを対象物とし、0-30cmの間に1オクターブ分の音階を設定。
もう一方の9軸センサー側の角度センサーにより、オクターブをコントロールしつつ、振って音を鳴らします。

センサー+バッテリー+Bluetoothのモジュールを2個1セット(距離センサーと9軸センサーの組み合わせ)とし、3Dプリンターと裁縫技術を駆使してなんとかプロトタイプが完成しました。

おまたせ、アメリカ。

できたー!ってことで、アメリカはサンフランシスコ「J-POP Summit」へ。異国情緒を味わう間もなく、会場設営&セッティング。
準備完了。さあ、全米に響けSecai Ongaque!
腕を振りかぶって、ジャーン…って、あれ…鳴らない…ならない…なんで?なんでなん??
裏返してみたら、ハイ、断線。
電源スイッチのユニットが基盤から外れてました。まま、プロトタイプですから。
隣のブースの方に半田ゴテをお借りして、バッテリー直結。復活。

ジャーン!!

今度はちゃんと音が出ました。ハイ、安心。

さて、開場。始まってしまえば、盛況で、いろんな人たちに楽しんでもらえました。
距離センサーのシビアさもあり、音階のコントロールは思っていた以上に難しくて、振り回す人続出。

 

楽器ってムズいけど。

ということで、新しい楽器になるまでには課題も山積みSecai Ongaqueですが、構想の1つにインターネットを介したSecai Ongaque同士のオンラインセッション サーヴィスもあり、ちゃんと開発すれば、おウチ時間を楽しくするアイテムにもなれたのかなと思いつつ、とりあえず旅に出る理由を考えます。

しばし、“プロトタイプ完成を祝い、小躍りする女性。”でお楽しみください。

 

Exhibitions

July 23-24, 2016
J-POP SUMMIT 2016
October 31, 2016
Slush Shanghai 2016
Date